資格勉強の孤独は、
追い込みすぎた人にありがちなもの
動画でいちばん最初に答えたのは、「家にこもりきりで、社会から隔絶された気分になる」という質問でした。同じ質問を数件いただいていて、本気で追い込みすぎた人にありがちな悩みだと思っています。
受験の大敵は、だいたいスマホ、テレビ、友達関係です。どれも勉強の時間を食うので、誘惑になる人が多いと思います。ただ、これらをシャットアウトして毎日勉強していると、社会で何が起きているのか、身の回りの友達が何をしていたのかが、全然わからなくなります。
この記事は動画『孤独で辛いです【勉強を頑張る方の悩みに全力回答】』(7,980回再生・2026年10月1日時点)をもとに構成しています。全編は18分です。
動画では、視聴者の方からいただいた5つの質問に順番に答えています。この記事で扱うのは、そのうち孤独と人間関係の2問です。孤独の話は0:46から、友達づきあいの話は5:07から始まります。
2019年ごろ、King Gnuを知らなかった
僕ががっつり受験生をやっていたのは、2019年から2020年あたりです。当時、一瞬だけテレビに引っ張りだこだったりんごちゃんという芸人さんも、King Gnuも、まったく知りませんでした。友達には「King Gnu知らないの? めっちゃ来てるよ」と散々言われました。
隔絶された気分が、不安につながることもある
僕のように、受験期に情報をシャットアウトして勉強に集中するのは、メリットもある一方で、デメリットも大きいと思います。いただいた質問にもあったように、社会から隔絶された気分になってストレスを感じ、逆にその不安からYouTubeやSNSを結構見てしまうこともあります。
少しシリアスな話もさせてください。1年での会計士合格を、僕と一緒に目指していた友人が1人います。その友人は途中で追い込みすぎて、精神的にかなりつらい状態になってしまいました。結局、合格の目標を1年ずらして、通常の2年のコースに戻す決断をしました。社会から隔絶されていたことも、多分関係していたのではないかと僕は思っています。
補足
つらさが長く続くときは、一人で抱え込まずに、家族など身近な人や専門の相談窓口に話すことも考えてみてください。
受験の孤独は、
期間が決まっているからいつか終わる
孤独を感じている人に、僕が伝えたかったのは「別に大丈夫だよ」ということです。動画でこの質問を最初に持ってきたのも、それを一言伝えたかったからでした。
極論ですが、人間関係も含めて、今必要がないと思うものや情報は、シャットアウトしても全然問題ないと思っています。ただ、これだけだと語弊があるので、次の章で詳しく書きます。
僕は公認会計士試験の勉強で、年3000時間ほど使った時期があります。受験が終わって友達に会ったときには、「お前この1年間、絶対日本にいなかったでしょ」と言われるくらい、何もかもシャットアウトしていました。本当にずっと一人で、自分と向き合って勉強する生活です。
政治学科なのに、政治のニュースもまったく見ていませんでした。今でも「あのときの龍は人間やめてたよね、人間生活してなかったよね」と言われるくらいです。
それでも、受験はどんなに辛くても、期間が決まったものです。真面目にやれば、終わりは来ます。追い込みすぎていると、本当にこんなに苦しい生活が終わるのかと疑い始めます。でも時間は過ぎていって、必ずいつか終わる時が来ます。
情報も人間関係も、
0か100で考えなくていい
孤独との付き合い方について、僕の結論はシャットアウトするかしないかを0か100で考えないことです。スマホや人間関係を含めた社会と、どう関わるのか。どんな接点を持つのが自分にとってベストなのかを、模索し続けることです。
僕のように割り切って、受験の期間は一切シャットアウトしてしまうのも1つありだと思います。逆に、できる人は、適切な自己管理のもとで社会とのつながりを保つバランスを取るのもいいと思います。
実際、僕ももう少し友達と会っておいたり、社会と接点を持って情報を取っておいたりしたほうがよかったのかもしれません。そのほうがストレスもなくて、結果的に長く努力を続けやすかったんじゃないかと思うこともあります。
| 一切シャットアウトする | 社会とのつながりを保つ | |
|---|---|---|
| 合う人 | 受験の期間だと割り切れる人 | 適切な自己管理ができる人 |
| 良いところ | 勉強に集中できる | ストレスが少なく、長く努力を続けやすいかもしれない(僕の振り返り) |
| 気をつけたいところ | 社会から隔絶された気分になり、不安からSNSを見てしまうことがある | スマホ、テレビ、友達関係に勉強の時間を食われやすい |
0か100ではなく、次の3つを考え直すことが一番大事なんじゃないかと思います。
- どこのバランスが、自分にとっていちばん心地いいか
- どこなら、いちばん無理せず勉強を続けられるか
- どこなら、目標を達成しやすくなるか
もう1つ伝えたいのは、社会から隔絶されている不安や孤独は、思っている以上に多くの人が抱えている問題だということです。まず、自分だけじゃない。そしてその不安があるのは、目標に向かって追い込みたいという向上心の現れだと僕は思っています。軽々しく言っているのではなく、本当に「大丈夫だよ」と伝えたいです。
受験期の友達づきあいは、
関わりたいと思う人と関わる
2つ目の質問は「受験期の友達づきあいをどうするか」で、特に資格の勉強をしている方から本当に多くいただきました。
僕もそうでしたが、大学生で資格の勉強をすると、周りはみんな本当に勉強していません。普通の大学生は死ぬほど遊んでいます。その中で、人間関係と自分の勉強を両立するのは相当難しいです。これはあるあるだと思います。
ただ、ここは価値観にもつながる話で、正解はないと思っています。あくまで僕はこう思う、という話として読んでください。そのうえで、自分が関わりたいと思う人と関わり、それ以外とは関わらないことが、追い込み時には特に大事かなと思っています。
時間を長く共有する人は、適当に選ばない
ここから先は、受験やそのほかの目標で、圧倒的な成果を出すことを最優先に考える、という前提の話です。その前提なら、関わる人は選ぶべきだと思います。縁を切れという極端な話をしているわけではありません。
選ぶのは、日頃から連絡を取る人や、親友と言えるくらい仲のいい人です。つまり、時間を長く共有する人で、恋人もこれに当たると思います。こういう人間関係は、追い込み時、特に受験期には、絶対に適当に選んではいけないと思っています。
よっ友は、大学2年でほぼ全て失った
僕は大学に入って、いわゆるよっ友が人並みにできました。キャンパスですれ違ったときに「よっ」と言うだけの友達です。ワンチャンこれからめっちゃ仲良くなるかもしれない、そういうポテンシャルを秘めた関係でした。
こういう広くて浅い人間関係は、大学2年生で公認会計士試験の勉強に没頭していたときに、ほぼ全て失いました。
誘いを断ると、
本当に大事にしたい人が分かる
よっ友を失ったのは、ある意味ではもったいないと思います。それでも、今やりたいことや時間を投資したいものがせっかくあるなら、行きたくもない飲み会や遊びの誘いは、もうバンバン断っちゃっていいと僕は思っています。
このスタンスを持ってよかったのは、自分が本当に大事にしたい人間関係がわかることです。忙しくても一緒にいたい人や、こいつらは一生の友達だなと思える人がいます。一方で、めちゃくちゃいいやつで仲もいいけれど、これから多分違う道を歩んでいくんだろうな、と思う人たちもいます。
誘いを断っていくうちに、自分が大事にしたい人や物が、わかるようになっていく感覚がすごくありました。人と会う時間を絞って、本当に大切にしたい人間関係を残すという考え方は、時間がないのは、大事なものを捨てられていないからでも書いています。
広くて浅い人間関係は、
受験が終わってから広げられる
広くて浅い人間関係は、受験が終わってからいくらでも広げられます。そこは、終わってから自分がどうしたいか次第です。
僕の例で言うと、試験が終わってからは、あえて会計士界隈の人ではなく、まったく関係のない人たちのところに飛び込みました。コミュニティにも入って、広くて浅い人間関係が復活したり、自分にはない価値観を持つ素敵な方々と出会えたりしました。
だから、もったいないかもという気持ちはあると思いますが、全然大丈夫です。学生か社会人かにかかわらず、終わったあとにどうしたいかは本当に自分次第です。今やりたいことや時間を投資したいことがあるなら、それを何よりも最優先にしたほうがいいんじゃないか、というのが僕の提案です。
友達づきあいに悩んでいる方に、個人的な価値観としておすすめしたいことがあります。この忙しい時期に、自分が本当に大事にしたい人は誰なのかを見直し、今そばにいてくれる家族や彼氏・彼女の存在を1回すごく大切にして、狭いけど深い人間関係を築く時期にしてみることです。結果として、受験のような追い込みの成果が出てくるんじゃないかと思っています。
よくある質問
勉強中、スマホから離れるにはどうすればいいですか
スマホから離れる手順は、ドーパミンデトックスのやり方に4つのステップでまとめました。
新しい論点に追われて、復習の時間が取れません
同じ動画の4つ目の質問で答えています。復習をどの間隔で回していたかは、癖のある勉強法8選の「復習は量より頻度」に表でまとめました。
まとめ
- 社会から隔絶された気分は、追い込みすぎた人にありがちなもの。自分だけじゃない
- 受験はどんなに辛くても、期間が決まったもの。いつか終わる時が来る
- 情報も人間関係も、シャットアウトするかしないかの0か100で考えず、自分に合うバランスを模索し続ける
- 圧倒的な成果を最優先にするなら、関わる人は選ぶ。今やりたいことがあるなら、行きたくもない誘いは断っていい
- 広くて浅い人間関係は、受験が終わってから広げられる
この動画を公開したのは2022年12月30日、大晦日の前夜でした。それでも今から勉強するという人に向けて、最後に「一緒に頑張りましょう」と話しています。