時間を買うとは、お金を払って自分の時間を空けることです。自分の1時間に値段をつけて、それより安く空く時間は買う。
僕はけっこうな節約家で、前は手間がかかっても1円でも安い乗り換えのルートを探していました。公認会計士の勉強をしていた学生時代から、この考え方を使っていればよかったと後悔しています。この記事では値段のつけ方と買い方の例に加えて、お金を使わずに時間を増やす方法も2つ書きます。動画『【いつも忙しい人へ】年間+1000時間で自由を手にする秘密の方法』(4.0万回再生)を記事にしたものです。
時間を買うとは、
お金を払って自分の時間を空けること
時間を買うとは、新幹線や家事代行、時短になる家電のようにお金を払って、本来自分でかけていた時間を空け、その時間を将来への投資や大事な人との時間に回すことです。先に自分の1時間あたりの価値を決めておくと、買うかどうかで迷わなくなります。
偉そうに語っている僕も、失敗しています。YouTubeで100万人を目指すという高い目標を掲げておきながら、3ヶ月、動画の更新が止まりました。正直に言うと、時間がない、忙しいを言い訳にしたい気持ちでいっぱいでした。
僕はいまだに怠け癖もだらしない癖も治っていません。忘れ物をしますし、乗る電車も間違えます。完璧からはほど遠いのですが、動画で話している知識を実践したことで、使える時間は倍近く増えました。
時間術というと、生産性や効率を上げる話だと思われがちです。でも効率を高めるのは、1つのピースに過ぎません。実際には、タスクを手放す、時間を増やす、効率を高める、錯覚を直すの4つ全てに目を向ける必要があります。時間を買うのは、このうちの「時間を増やす」に入ります。
大前提として、時間は有限です。アメリカの大統領も有名な経営者も、そしてあなたも、1日は24時間です。この24時間そのものは動かせません。時間を買う具体的な決め方は、4つ目と5つ目の見出しにあります。
この記事は動画『【いつも忙しい人へ】年間+1000時間で自由を手にする秘密の方法』(4.0万回再生)をもとに構成しています。全編は28分です。
動画では、耳の空き時間の計算と、時間を買う例の一覧を画面に出しながら話しています。記事には、耳でできることを目的ごとに分けた表を足しました。
耳の空き時間は、
1日3時間あれば1年で1,095時間になる
どんなに忙しい人でも、気づかないうちに余らせている第3の腕のようなものがあります。両手両足、なんなら両目を使っていても、なお暇を持て余しているもの。それが耳です。
耳の空き時間がどれくらいあるか、仮に計算してみます。通勤で往復1時間、家事で1時間、お風呂や身支度で30分、運動で30分だとしたら、それだけで1日3時間の耳時間が生まれます。1ヶ月で90時間、1年で1,095時間です。フルタイムのビジネスパーソンが約半年間働く時間に匹敵します。
動画のタイトルにある「年間+1000時間」は、この1日3時間を365日続けたときの単純計算です。実際に誰かの1年を測った数字ではなく、計算上の目安です。さすがにそこまで空いていないという方もいると思います。それでも、どんな人でも耳は空いています。
この膨大な時間をなんとなく過ごすのか、自分の未来のためのインプット時間に変えるのか。その差が1年後、5年後にどれだけ大きな違いを生むかは、想像に難くないと思います。
耳の空き時間にできること
動画で挙げたものを、目的ごとに分けました。結構いっぱいあります。
| 目的 | 耳だけでできること |
|---|---|
| 知識を入れる | オーディオブック、ポッドキャスト、耳学習の教材 |
| 英語 | 英語のリスニング、オンライン英会話 |
| 考える | 声だけでAIと壁打ちやブレインストーミングをする |
| 覚える | なかなか覚えられない論点の反復、取り入れたいマインドセットや言葉を聞く |
| 仕事・副業 | 副業のリサーチ、スクールのコンテンツ、スピーチやプレゼンのリハーサル、会議やワークショップ |
| 人とつながる | 遠く離れて暮らす家族や友人と電話をする |
「Aをする時はBをする」と先に決めておく
耳の使い方は、全て習慣です。だからAをする時はBをするという公式に当てはめて、先に決めておきます。
- 移動中は、英語のリスニングをする
- 家事をしている時は、大事にしたいマインドセットや、なかなか覚えられない論点の音声を聞く
- ご飯を作る時は、大事な人に電話をする
習慣は「AしたらBして、Cする」という連鎖になっていて、1つ前のAがきっかけになってBが動きます。家事や移動は、もうすでに習慣になっている行動です。そこに新しい習慣を紐付けて乗せると、Bのきっかけになる家事や移動が毎日勝手にやってきます。この記事を読み終えたら、耳の空いている時間に、目標や自分の価値観に沿った行動ができないかをリストアップしてみてください。
僕は歩きながら会議をしている
僕の場合は、運動しながら頭を使うことを昔から取り入れています。ジムでは聞きたいポッドキャストを聞きながら運動します。家ではスタンディングデスクの下にランニングマシンを置いて、歩きながら会議をしています。これは一度やったらやめられません。
僕はだいたい時速4.5kmで歩きます。歩いていると、シンプルに頭の回転が早くなると感じています。20分早歩きするだけでも生産性がだいぶ高まると感じていて、運動不足の解消にもなるのでおすすめです。勉強で同じことをする方法は、社会人の勉強法の「座らずに、動きながら勉強する」に書いています。
スキマ時間は、
もぐら叩きのように先にリストを作って待つ
どんなに忙しい人でも、電車を待つ5分、会議が早く終わった10分、友人がトイレに行った3分など、1日のどこかで必ずスキマ時間は発生しています。僕らはだいたい、この貴重な時間を目的もなくスマホのスクロールに使ってしまう。ここは逃すべきではないチャンスです。
差を分けるのは準備です。ゲームセンターのもぐら叩きをイメージしてください。ハンマーを構えて、もぐらがいつ顔を出すかを今か今かと待ち構えていますよね。スキマ時間も同じで、もぐらが顔を出した瞬間にすかさず叩けるように、先に準備をしておきます。
- 1日の始めか、時間がある時にまとめて、5分から10分で完結するタスクを書き出しておく(英単語アプリを5分やる、企画書の案を3つだけメモする、溜まっているLINEを3件返す)
- スキマ時間ができたら、すぐにこのリストを見ると決めておく
- スキマ時間が来たら、迷わずリストのどれか1つに手をつける
事前に準備しておくだけで、いざスキマ時間が現れた時に迷うことなく、反射的に動けるようになります。大事なのは事前準備です。ハンマーを用意したら、あとはスキマ時間ができたらAをする、と決めるだけです。忙しいと思っていたけれど、スキマ時間だけで1日30分、1時間、なんなら2時間確保できた、という人も出てくると思います。
時間を買う前に、
自分の1時間あたりの価値を決めておく
次は、時間を買う習慣です。経営者や自分で事業をやっている人の話だろうと思って、読み飛ばそうとした方もいるかもしれません。実際、僕も事業を始めてから身についた考え方です。でも正直、学生時代に公認会計士の勉強をしていた時や、会社に勤めていた時から、もっと活用していけばよかったと心の底から後悔しています。
僕はけっこうな節約家で、前は乗り換えのアプリで調べて、手間がかかっても1円でも安いルートを使って何度も乗り換えていました。これが正義だと思っていました。でも、時間を買って自分の時間に余裕を持ち、将来への投資の時間に変えることは、僕らが思っている以上に有益です。事業をしていない人にも当てはまります。
方法は難しくありません。会社員でも学生でも専業主婦の方でも、事業のように自分の1時間あたりの価値はいくらかを決めておきます。
- 時給に換算できる人は、それをそのまま自分の1時間の値段にする
- 勉強に専念している人や主婦など、時給に換算できない人は、自分の1時間の集中がお金にするといくらに値するかを、仮で見積もる
- 資格の勉強中なら、資格を取って年収が数百万円上がることを想定し、その価値を反映して時給換算するのもいい
会社勤めの方なら、時間を買って空いた時間を勉強や副業に当てれば、将来の収入を増やせる可能性が高まります。逆に、ゆっくりお風呂に入る、人と交流する時間に使うことで仕事にプラスの影響があるなら、明らかに時間に投資する価値があります。
明確にお金に換算できないとしても、個人的に大事だと思っていることが1つ。自分が時間に余裕を持つことでご機嫌でいられる時間は、お金を稼いだり貯めたりすること以上に大事な時もあるということです。しかも、ご機嫌は家族や周りの人にも移ります。時間の余裕が心の余裕になり、その余裕から良好な人間関係や楽しい時間が生まれることは、よくあることだと思います。
動画で挙げた、
時間を買う5つの例
1時間あたりの価値が決まっていると、「この30分を500円で買えるのは安いな」「直感的にはちょっと高いけれど、費用対効果の高い投資だから払おう」と決められます。
最初は心理的なハードルがあると思います。僕も事業を始める前は、値付けをするという行為をやったことがなくて苦手でした。それに、つい安い選択肢を探しすぎて、時間を無駄にすることは結構あります。だから、自分の1時間あたりの金額を決めて、その金額以下で時間を買えるのであれば、どんどん買う。この辺の感覚は、やっていく中で自分ですり合わせていけば全然オッケーです。
- 夜行バスではなく、翌日のパフォーマンスと移動中の仕事時間を考えて新幹線で行ってみる
- 家事代行を頼む
- 時短になる家電を買う
- AIに課金する
- 買い物をネットスーパーで済ませる
どれも、自分の1時間の値段と比べて決めます。時間をお金で買うという発想を、事業をしていない人が持っておくと、時間の拡張ができるようになります。
買った時間は、
だらけられなくなる
時間を買うと、副次的な効果もついてきます。これが結構大きいのですが、買った時間は、普通の時間より大事にしなきゃと思うようになります。
僕はいまだに覚えています。初めて動画編集を外部に委託した時、今まで自分でやっていたことを外注して任せる以上、これはもうだらけられないなと思いました。だって、この時間に1万円とかかかっているわけですから。
その時、初めて気づきました。自分は、お金を失うことは怖くても、時間を失うことには何も怖さを感じていなかった。これはかなりまずい状態だったんだなと。今振り返っても、本当にもったいなかったと思います。だから、なるべく早くこの習慣を身につけたほうがいいと、個人的に思っています。
人に任せる作業をどう選ぶかは、時間管理のコツはやめることから決める記事の「自分がやらなくていいことを人に渡す」で、編集を任せるまでの経緯と一緒にまとめました。
よくある質問
最初は、いくらくらいから買ってみればいいですか
金額の大小は、一旦関係ありません。数十円、数百円から試せばいいと思います。
スキマ時間は、全部タスクで埋めたほうがいいですか
必ずしもタスクに使う必要はありません。勉強で新しい情報をインプットしたり暗記をしたりした後や、ミーティングが続いた時は、あえて何もせずに目を閉じて瞑想したり、ぼーっとしたり、体を動かしたりするのも効果的です。詰め込みすぎた、疲れたと感じた時は回復の時間に当てる。この辺は使い分けです。
時間を買っても、忙しい感覚が消えません
忙しさには、実際にやることが多くてパンクしている物理的な忙しさと、焦りから膨らむ心理的な忙しさがあり、対処法が違います。まずは即効性の高い物理的な忙しさから解決して、それができたら心理面に取り組んでください。焦りから来る忙しさは、時間がないのは大事なものを捨てられていないから、という記事の「理由3. 焦りが判断を鈍らせる」に書いています。
まとめ
時間を買うとは、お金を払って自分の時間を空けることです。自分の1時間あたりの価値を決めて、その金額以下で買える時間は買う。買った時間は、普通の時間より大事になります。
- 耳の空き時間は、1日3時間あれば単純計算で1年に1,095時間。Aをする時はBをする、と決めておく
- スキマ時間は、5分から10分で完結するタスクのリストを先に作っておく
- 時間を買う前に、時給や仮の見積もりで自分の1時間に値段をつける
- 新幹線、家事代行、時短になる家電、AIへの課金、ネットスーパー。1時間の値段と比べて決める
動画では、やらないことを決めて手放す話と、目の前のこと以外を忘れる「ワンタスク、ワンマインド」の話もしています。手放す話は「時間がない」は捨てられていないだけ、と書いた記事に、1つのことだけに集中する方法は要領が悪い人の4タイプの記事に書きました。この記事を読み終えたら、まず自分の1時間の値段を、仮でいいので決めてみてください。