習慣・自己管理

要領が悪い人の4タイプ|仕事が遅いと言われた僕が変えたこと

2026年9月15日更新 約12分で読めます 文・福井龍介(Ryu)/POTEX株式会社 代表取締役

要領が悪い、仕事が遅いというのは才能の問題ではありません。あとから身につけられるスキルです。仕事が遅い人に共通する型は4つあります。まず、自分にいくつ当てはまるかを確認してみてください。

先延ばし、木を見て森を見ず、マルチタスク、1人で抱え込む。この4つを1つずつ分解して、型ごとの対策を書きます。動画『【仕事ができる人】要領がいい人/悪い人の決定的な違い4選』(19.5万回再生)を記事にしたものです。

要領が悪いのは才能ではない。
仕事が遅い人は4つの
タイプに分かれる

要領が悪い、仕事が遅いというのは、生まれつきの才能の問題ではありません。あとから身につけられるスキルです。仕事が遅い人には共通する型が4つあります。まず、自分にいくつ当てはまるかを確認してみてください。型が分かれば、対策も型ごとに決まります。

この記事は、僕のYouTube動画『【仕事ができる人】要領がいい人/悪い人の決定的な違い4選』を記事にしたものです。動画は19.5万回再生されています。動画で話した順番のまま書いていきます。

7年前、僕はとあるしゃぶしゃぶ屋さんでバイトをしていました。どんな仕事でもミスが多くて、仕事遅いね、要領悪いねと真顔で言われました。あの空間における大御所のようなパートの主婦の方、年下の高校生。全方位から白い目で見られて、ショックで仕事に行きたくなくなり、自信も失いました。あのときは、もうしゃぶしゃぶを一生食べられないんじゃないかと思いました。

その後、大学2年で公認会計士試験に一発合格し、英語学習のやり直しと海外大留学、SNS発信、起業、出版と経験して、いまは自分で会社を経営して採用も行っています。そのなかで、仕事が遅い人の特徴と改善策をようやく言語化できました。

先に言っておくと、僕もこの4つを守れば仕事が早くなりますし、守れていないときは遅くなります。家族や親友に聞けば分かりますが、僕は昔からケアレスミスをするタイプなので、人のことは言えません。ただ、この4つを知ってから変わりました。

この記事は動画『【仕事ができる人】要領がいい人/悪い人の決定的な違い4選』(19.5万回再生)をもとに構成しています。全編は25分です。

動画では4つのタイプを順に図で出しながら話しています。記事には、動画にはない出典と、4つを1枚で見比べられる表を足してあります。

仕事が遅い人を、先延ばし、木を見て森を見ず、マルチタスク、1人で抱え込むの4タイプに分けた図解

仕事が遅いタイプ1。
先延ばしで、自分のボールを持ったままにする

最大の特徴が先延ばしです。上司に「来週までに資料を作っておいて」と言われたとき、頭の中に明確な違いが出ます。

仕事が遅い人は「来週までか、まだ5日もあるじゃん。余裕余裕」と考えます。月曜は疲れているから明日から。火曜はまだ3日あるから大丈夫。水曜は他のタスクもあるから明日まとめて。木曜に「意外と1日で終わらないかも」と気づき、金曜に焦って作る。当然クオリティは低く、上司から「もうちょっとちゃんとできなかった」と言われる。これがまだ大丈夫の罠です。

もう1つが「今日がベストの日ではない」です。月曜は疲れているから水曜に。水曜は会議が多いから週末に。週末はせっかくの休みだから来週に。来週はなんか気分が乗らない。完璧な条件が揃う日は存在しないので、こういう人にとってベストの日は永遠に来ません。

解決策1 2分ルールで、自分のボールを持たない

先延ばしを克服する方法は、すぐやることです。特に2分以内で終わることは今すぐやると決める。タスク管理の王様であるGTDでも採用されている2分ルールです。

分かりやすく言うと、トイレ休憩より短いくらいが目安です。トイレは絶対に我慢せず行きますよね。それと同じ感覚で、今やらなかったら大変なことになるというつもりでさばいてください。

うまくいく理由は、自分のボールを持たなくなるからです。自分のボールというのは、自分が対応すべきタスクのこと。要領が悪い人はこれを溜め込みます。気づけば20個のタスクが未完了でパンクする。逆に要領がいい人は、2分以内で返せるボールをすぐ手放します。メールが来たらすぐ返信、確認依頼が来たらすぐ確認、質問が来たらすぐ回答。タスクが溜まらず、常に余裕がある。

僕も元々ボールを溜め込む癖がありました。あとでまとめてやろうと思っているうちに溜まってパンクして、仕事が遅いと怒られる日々です。2分ルールを実践したら、劇的に変わりました。2分が短くて合わないなら、5分ルールでもかまいません。ここは個人差があります。とにかくボールを持たない、すぐにパスする、というところです。

解決策2 締め切りを決めて、
バッファを設ける

来週の金曜が締め切りなら、水曜までに終わらせると決める。月曜から作り始めて水曜に完成、木曜にチェック、金曜に余裕を持って提出する。この時間感覚の違いが、スピードとクオリティを決めます。

前倒しにする理由はバッファを作るためです。仕事には必ず予期しないことが起こります。急な会議、緊急のタスク、上司からの修正依頼。締め切りギリギリまで使う計画だと、これらに対応できません。

もう1つ理由があります。パーキンソンの法則です。仕事は与えられた時間いっぱいまで膨張する、という経験則で、締め切りが1週間なら1週間かかるし、3日しかないなら3日で終わる。

仕事は与えられた時間いっぱいまで膨張するというパーキンソンの法則を説明している動画の画面
図1. パーキンソンの法則(動画『【仕事ができる人】要領がいい人/悪い人の決定的な違い4選』より)

1週間は168時間、1万80分あります。それだけあるのに最後の数分で終わるというのは、冷静に考えるとすごいことです。時間があると思うと、僕らは余裕をぶっこいたり完璧を目指したりしてしまいます。もっと調べよう、もっと良くしよう、もっとデザインを整えよう。本質ではないことをやりすぎて、作業が必要以上に膨らむ。逆に、仮でも締め切りを短く設定すると、本質だけに集中せざるを得なくなります

それでも着手できないという気持ちも、よく分かります。先延ばしそのものの直し方は、先延ばし癖を4つの段階に分けた記事にまとめてあります。

仕事が遅いタイプ2。
木を見て森を見ず、全体像の前に手を動かす

2つ目が木を見て森を見ずタイプです。全体像の把握と優先順位づけをする前に、仕事に取りかかってしまいます。

「来週のプレゼン資料を作っておいて」と言われて、とりあえずパワーポイントを開く。まずフォントは何がいいかなと30分かける。明朝体かゴシックか、思い切ってタイムズニューローマンで攻めるか。いや、攻めんなという話です。色のトーンにも20分かけて、この青は明るすぎる、いや地味すぎると迷う。気づけば2時間です。上司に見せると「そんなところより内容は」「これ、方向性が違うんだよね。最初に確認してくれればよかったのに」と言われます。フォントと色だけは完璧でも、ただの自己満足でやり直しです。

これが全体像を把握していない状態です。たとえるなら、地図を持たずに森の中を走り回っている状態です。どれだけ早く走っても、方向が間違っていたらゴールにはたどり着けません。

ここから、もう1つの問題も出てきます。ノーと言えないことです。同僚に「ちょっと手伝ってくれない」と頼まれて、お人好しだから「いいよ」と言ってしまう。これも全体像と優先順位を把握できていない典型です。自分のタスクが山積みなのに引き受けるので、締め切りに間に合わなくなってクオリティが落ちる。断れない理由は、嫌われたくない、いい人だと思われたい、断ると悪いと思ってしまう。このあたりです。

解決策1 仕事の終わりを定義して、
道のりを描く

終わりを定義するというのは、ゴールを明確にすることです。仕事における地図を作ってから手を動かします。

プレゼン資料なら、このプレゼンの目的は何か、誰に向けたものか、どんな内容を期待されているか、どれくらいのボリュームならいいのか。これらを明確にする。分からないときや曖昧な場合は聞いてください。

終わりが決まったら、そこまでの道のりを描きます。資料を作るというタスクを分解して、目的を確認する、構成案を作る、上司に確認してもらう、タイトル、導入、課題、解決策、まとめ、デザインを整える、最終確認。ここまで分解すると、何をどの順番で進めればいいかが明確になり、あとは上から順にやるだけの状態が作れます。僕はこれを手元の紙でやっています。

分解には先延ばしを防ぐ効果もあります。「資料を作る」だとふわふわしていて具体性が低いので気が重い。でも「まず構成案だけ作って上司に見せる」まで下りていれば、よし、ここだけやるかと思いやすくなります。

プロジェクトでも考え方は同じです。たとえば、YouTubeで10万人を達成するというゴールがあるとします。なんとなく動画編集の質を上げるのではなく、サムネイル、タイトル、企画、台本、話し方、編集、チャンネルのコンセプトと、改善点を先に洗い出す。そのうえで、ゴールへの影響が大きいところから手をつけます。全体像がないまま細部を磨くと、遠回りになってしまいます。

解決策2 ノーの伝え方を用意しておく

環境によるので一概には言えませんが、大前提は、頼まれる前に自分の状況を確認しておくことです。いま抱えているタスクは何か。新しく受けたら自分のタスクはどうなるか。そこを認識できていれば「今、緊急度の高い◯◯を抱えていて手が離せないんだ、ごめん」と正直に伝えられます。あるいは「今すぐは無理なんだけど、今日の5時以降だったら手伝えるよ」と代替案を出せます。

断らないと自分がパンクします。パンクしたら、誰にもいい結果を示せません。適切にノーと言える人は信頼されます。自分のキャパシティを理解していて、約束を守れるからです。

もう1つ 明日の自分が楽になる
時間の使い方をしたか

このタイプの方が意識するとかなり変わるポイントです。今日の自分は、明日の自分が楽になるような時間の使い方ができたのか。これを毎日問いかけてみてください。

多くの人は短期的な思考で動きます。今日は忙しいから自動化せずに手動でやろう。自分がやるべき仕事ではないけれど、説明が面倒だから自分でやろう。短期的には早いのですが、長期的には遅くなります。この作業は毎週やっているな、ならテンプレート化しよう。毎回同じメールを書いているな、なら定型文を保存しておこう。今日は余分に時間がかかっても、来週から10分で終わるようになる。それが明日の自分が楽になる時間の使い方です。

僕はメルカリで取引相手の評価を忘れ、評価が遅いと何度も低評価をつけられました。そこで「メルメル」というショートカットを作りました。「メルメル」と打つと、「この度はご丁寧にありがとうございました。また機会があれば、どうぞよろしくお願いします」という文が出るようにしたんです。これで、無事に低評価地獄から抜け出せました。小さなことでも、繰り返す作業を仕組みに変えると、明日の自分が楽になります。

仕事が遅いタイプ3。
マルチタスクで、やってる感だけが残る

3つ目がマルチタスクタイプです。一度に2つ以上をやろうとして、結局どれも中途半端になります。

動画では、人は基本的に一度に2つのことはできず、2つ以上をやっているように見えても、実際には高速で切り替えているだけだと話しました。厳密に言えば、課題を切り替えるときに反応が遅くなり、ミスが増えることが心理学の実験で報告されています。

最大の問題は、マルチタスクにはなんとなく仕事をやってる感があることです。実際には進んでいません。資料を作っているところにメールの通知が来る。確認しようと開いて返信を打っていたら、今度はチャットの通知。それを見ている途中で上司から電話。電話が終わって「あれ、そういえば俺は何をしていたんだっけ」。さっきまで重要だから集中しなきゃと思っていたのに、何が重要だったかすら思い出せない。

もう1つ、隠れマルチタスクもあります。一見シングルタスクをしているように見えて、頭の中で色々なことが気になっている状態です。資料を作りながら、あのメール返してなかったな、今日の会議の準備まだだな、明日の提出物どうしよう。目の前でやっていることと、頭の中で考えていることが一致していない。これも一種のマルチタスクで、集中できないぶん作業が遅くなり、ミスが増えます。

解決策1 パーキングロットに
書いて、いったん忘れる

パーキングロットは駐車場という意味です。手元に紙のメモを用意して、何かタスクが来たら、とりあえずそこに書き込むだけ。割り込みタスクに対して「今は考えない、後で考える」という状態にしてあげます。

集中して作業しているときに、やらなきゃいけないことがパッと浮かんだら、そちらに行くのではなくパーキングロットにメモする。「◯◯さんにメール返信」と書いたら、資料作成に戻る。また浮かんだら「明日の会議の準備」と書いて、また戻る。頭の中をクリアにして、今集中すべきことに集中できる環境を作ります。簡単ですが、僕はこれで集中を保ちやすくなりました。

今日のタスクと書かれた紙のメモに、割り込んできたタスクを箇条書きで書き込んでいる動画の画面
図2. パーキングロットに書き込んだ手元のメモ(動画『【仕事ができる人】要領がいい人/悪い人の決定的な違い4選』より)

紙だけでは管理しづらい場合は、NotionやGoogleカレンダーなど信頼できるツールに入れてもかまいません。大切なのは、一度に1つのことしか考えなくていい環境を作ることです。

2分ルールとの使い分けは、こうです。2分以内で終わるものはパーキングロットより優先してその場で返す。トイレに行く時間より長くかかりそうなものは、すぐに取り組まずパーキングロットに入れる。

解決策2 ディープワークの
時間をブロックする

ディープワークは深い集中状態で作業することです。3ステップでやります。

  1. 集中する時間をカレンダーでブロックする(毎日午前9時から11時は集中タイム、など)
  2. 通知を全部オフにする。メールもチャットも、そもそもスマホの通知も。スマホは別の部屋か引き出しへ
  3. 1つのタスクだけに集中する。メールもチャットも一切見ない
ディープワークを始めるために、時間をブロックし、通知を切り、1つのタスクに集中する3ステップの図解

僕が動画で使った言葉は、ワンソート、ワンタスク、ワンマインドです。そうすると驚くほど作業が進みます。タスクを切り替えないので、切り替えのコストがかからず、集中が途切れにくいからです。集中して手をつけるための考え方は、自己管理ができない原因を3つの脳ハックで直す記事にまとめてあります。

仕事が遅いタイプ4。
1人で抱え込んで、完璧にしてから見せようとする

4つ目が1人で抱え込むタイプです。真面目でいい人ほどはまります。

「来週のプレゼン資料を作っておいて」と言われて「分かりました」と答え、1週間ひとりで作り続ける。分からないことがあっても途中で聞かず、フィードバックも求めず、完璧に仕上げようとする。1週間後にいきなり見せると「方向性が全然違うんだよね」「なんで途中で確認してくれなかったの、1週間無駄にしちゃったじゃん」。

なぜ報連相をしないのか。心理は3つあります。完璧にしてから見せたい。迷惑をかけたくない。できないと思われたくない。まだ途中だから見せられない、中途半端なものを見せたら評価が下がる。忙しそうだから質問するのは悪い、人の時間を奪いたくない。質問したら無能だと思われるんじゃないか。

しかし、これらは全部誤解です。適切に質問をする人は、優秀だと評価されます。自分で3時間調べることを上司に聞けば3分で解決するなら、聞いたほうが圧倒的に効率的です。上司にとっても、後から方向性が違ってやり直しになるより手間が省けます。

質問や提案をするときのポイントは、仮説を持っていくことです。要領が悪い人は「この資料どう作ればいいですか」と丸投げしますが、要領がいい人は「この資料をこういう構成で作ろうと思いますが、いかがですか」と言います。自分で考えたうえで確認を求めている形にする。上司も判断がしやすいですし、考える力がある人だと評価されます。

進め方としては、まず構成案を作って翌日に見せる。すり合わせてから作り始めて、30%ほど進んだ段階でもう一度見せる。そこで修正を加えてから完成させる。30%完成したら1回見せるというルールを決めてしまってもいいと思います。途中で見せないことのほうが、よっぽど迷惑です。

4つのタイプと対策

タイプ症状対策
1 先延ばしまだ大丈夫の罠。今日がベストの日ではない2分ルール。締め切りを前倒ししてバッファを作る
2 木を見て森を見ず全体像の前に手を動かす。ノーと言えない終わりを定義して道のりを描く。代替案つきで断る
3 マルチタスクやってる感はあるのに進んでいないパーキングロットに書いて忘れる。ディープワークの時間をブロックする
4 抱え込む完璧にしてから見せようとする仮説を持って早めに見せる。30%で1回見せる

よくある質問

4つとも当てはまります。どれから直せばいいですか

僕も過去は4つとも当てはまっていました。全部を一度に変えなくて大丈夫です。4つの中で、解決策を聞いて「確かに」と納得したものから、1つずつ明日から実践してみてください。

どこまで自分で調べてから、上司に質問すればいいですか

自分で考える時間と、調べる力を鍛えることも重要です。たとえば、15分調べて分からなかったら聞く。このように、自分の中で調べる時間を区切るといいと思います。

職場で集中する時間を確保できないときは、どうすればいいですか

できれば、社内のメンバーにも共有してサイレントタイムを作るのが理想です。それが難しい場合は、出社前の1時間など、自分が1つの仕事だけに集中できる時間を確保してみてください。

まとめ

仕事が遅い人の4つのタイプと、それぞれの対策を見てきました。要点は3つです。

  • 要領の良さは才能ではなく、あとから身につけられるスキル。4つのタイプのどれに当てはまるかを先に見分ける
  • 先延ばしには2分ルールとバッファ。全体像が見えていないなら終わりの定義から。マルチタスクにはパーキングロットとディープワーク
  • 抱え込むタイプは、仮説を持って30%の段階で見せる。適切に質問する人は優秀だと評価される

過去の僕は、この4つが全部当てはまっていました。しゃぶしゃぶ屋さんで全方位から詰められて、しゃぶしゃぶが喉を通らないレベルでしたからね。気を抜けばすぐ仕事が遅い人に戻ります。1つずつでいいので、明日から試してみてください。

出典

  1. Rubinstein, J. S., Meyer, D. E., & Evans, J. E. (2001). Executive control of cognitive processes in task switching. Journal of Experimental Psychology: Human Perception and Performance. https://doi.org/10.1037/0096-1523.27.4.763

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【仕事ができる人】要領がいい人/悪い人の決定的な違い4選

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