検証のルール。
2日間、量と質それぞれに振り切った
量と質はどっちが大事か。これは究極のクエスチョンで、僕もよく聞かれます。持論を書くより、両方を実際にやって比べたほうが早いと思ったので、体を張って検証します。
ルールはシンプルです。1日目は量だけ、2日目は質だけに振り切ります。
| 1日目(量に振り切る) | 2日目(質に振り切る) | |
|---|---|---|
| 睡眠 | ギリギリまで削る | たっぷり取る |
| 朝 | 作業に関係ないことは一切なし。起きたらすぐ仕事 | 朝の習慣を整えてから始める |
| 休憩 | 基本的になし | 適度に入れる |
| 運動・瞑想 | 無視する | 取り入れる |
| 食事 | 自炊は時間がかかるので論外。買ってきたものを食べながら仕事 | 整える |
| 余白 | なし。ひたすら積み上げていきます | 自然の中で作業し、長期の戦略を考える時間も取る |
元の動画は『結果を出すには量と質どっちが大事?自己管理オタクがガチ検証してみた』です。2日間の様子がそのまま映っているので、見てもらうほうが早い部分もあります。
この記事は動画『結果を出すには"量" と"質"どっちが大事?自己管理オタクがガチ検証してみた』をもとに構成しています。全編は16分です。
1日目。量に振り切ると
何が起きたか
前日の夜中にタスクを詰め込むところから始めました。朝食は仕事をしながらバナナ。眠くなったらコーヒーで乗り切る。昼はコンビニで買ってきたもの。ミーティングの合間に作り置きを温めて、爆速で食べる。あとはノンストップで作業とミーティングを回しました。
結果から書くと、結構仕事は積み上げられたと思います。量という一点で見れば、狙いどおりです。
ただ、冷静に分析すると、普段より時間がかかっているタスクがありました。YouTubeの企画やその詳細を詰めるところは、体感ですが、いつもの1.5倍から、下手したら2倍。本当に集中できているときと比べたら2.5倍くらいかかっていたかもしれません。夕方から夜にかけては、頭にモヤがかかった感じがして、思考がクリアではありませんでした。
とにかく量を1番に考えたので、そこ以外は正直おろそかでした。普段大事にしている生活習慣も適当で、1日が終わるころには、眠い、疲れてます、という状態でした。顔に出ているのが自分でも分かるくらいです。
もう1つ、量に振り切った日に起きたことがあります。目の前のタスクをこなすのに精一杯で、視野が狭くなりました。そもそもこれって何のためにやってるんだっけ、という問いが1度も出てきません。詰め詰めのスケジュールを消化していると、そこを考える余白がなくなります。
それでも、この日にやってよかったと思ったことが1つあります。マインドセットです。
疲れてても関係ない。もうやるやつはやる。とにかく淡々と積み上げる、これだけ。このマインドは、生産性の話や習慣の話をしていると結構忘れがちになるんですけど、ずっと持っておくべきものだと改めて思いました。効率や仕組みの前に、前に進む力がある日は、それだけで進みます。
2日目。質に振り切ると
何が起きたか
2日目はたっぷり寝て、自然の中で作業しました。海の前で瞑想もしたのですが、波の音が心地よくて、とてもいい時間でした。途中で4分間のHIITを挟んで、海の目の前でサウナにも入っています。
1日目にはいろんな問題がありましたが、この日は皆さんご想像の通り最高でした。そのうえで、効果として実感したものを書きます。
休憩を入れたほうが、1日通して集中が続く
いちばん大きかったのは、休憩を入れてるからこそ集中力が上がるということです。この日は50分やったら10分休む、という形で締め切りを決めて、集中と休憩のサイクルを回していました。
これをやらないと、集中力はどこかで途切れます。そうなると1日を通して続きません。僕の感覚では、このくらいが回しやすいです。
| 集中する時間 | 休む時間 | 休憩中にやること |
|---|---|---|
| 50分から60分 | 10分 | 目と頭を使わない |
| 長いときで90分 | 10分から15分 | 体を動かす |
休憩の中身も大事でした。目と頭を使わないこと、もしくは体を動かすこと。このどちらかをやると、明らかにパフォーマンスが上がる実感がありました。集中の入り方そのものはフロー状態の入り方と、僕が実践する3つの条件に書きました。
休むこと自体が苦手で、休憩を入れると罪悪感が出るという方は、疲れてるのに休めない人の休み方のほうを先に読んでください。休み方が決まっていないと、このサイクルは回りません。
もう1つはっきりしたのが、生活習慣です。生活習慣が崩れると明らかにパフォーマンスが落ちます。睡眠、運動、食事の基盤は、絶対に大切にするべきだと思いました。起きてすぐ朝の光を浴びない、食事を適当にする、運動しない、睡眠を削る。短期的にはその日だけ走れてしまいますが、長期で見ると絶対に続いていきません。
結論。どちらかではなく、
補完し合う関係
ここからが結論です。質に振り切った1日を、これからずっと続けることが大事かというと、僕はそうは思いません。
理由は単純で、2日目の仕事の時間は全然長くなかったからです。快適で、集中もできて、1日の満足度は高い。それでも記録を見ると、もっとやれたなっていう感覚があります。
1日目は疲れましたが、量は積み上がりました。2日目は整いましたが、量は足りませんでした。ここまでだと、量と質は取り合いに見えます。
でも、2日間やってみていちばん腑に落ちたのは逆のほうでした。量と質は、どちらかを追求したらどちらかがダメになる対立する概念ではなく、片方を追求するともう片方もよくなる関係にあります。
量を追求することで長期的に質が高まるし、質を追求することで長期的に量も高まる。こういうサポート関係として捉えることが、すごく大事だなと思いました。
1日目のように稼働時間ばかりを追求したら質が下がった、という感想だけを見れば対立に見えます。でももう少し長い目で見ると、あれだけ仕事を詰め込む時間があったからこそ、効率化に気づいて質が上がるということはあります。逆に2日目のように質を追求して時間が減ったとしても、長期で見たときの量を最大化することにつながります。1日目のやり方をずっと続けるのは、基本的に無理だからです。
結果は、稼働時間と生産性の掛け算で決まります。どっちが正解という話ではなく、補完し合う関係として両方を追いかけていく。これが今回いちばんの気づきでした。
どこまで質に寄せるかは、
自分で決める
質に寄せると言っても、毎回あの大自然に行けるわけではありません。僕も普段はそこまでやっていません。
普段やっているのは、もっと地味なことです。買い物はネットスーパーで完結させて時短する。移動は自分で運転せず、できるだけ仕事に当てられるようにする。浮いた時間をどちらに回すかは、その日の状態で変えています。
自然に触れる時間も、近所の公園を散歩するだけで足ります。
| 整えるもの | いちばん小さく始めるなら |
|---|---|
| 睡眠 | 寝る時刻を固定する。起床時刻より先に決める |
| 運動 | 休憩のたびに立って歩く |
| 食事 | 昼に重いものを食べない |
| 自然 | 近所の公園を10分歩く |
| 余白 | 月に1回、自分と向き合う時間を取る |
ここまでやらなくても、自分の中でバランスを取ることはできます。どう仕組みにするかは、1日のスケジュールの立て方のほうに書きました。
よくある質問
いまの自分は、量と質のどちらを増やすべきですか。
直近1週間で、集中が切れた回数と、やる予定だったのに手をつけなかった件数を数えてみてください。前者が多ければ質、後者が多ければ量です。切れる前に終わっているのに進んでいないなら、そもそも着手していないということなので、先に量を増やすほうが順番として先になります。
量を増やしたら体調を崩しました。
1日目のやり方は、1日だけだから成立するものです。睡眠を削って走れるのは短期だけで、長期で見たら続いていかないだろうな、というのが2日間やってみた感覚です。崩したあとは、量を戻す前に睡眠から戻してください。順番を逆にすると、また同じところで崩れます。
受験勉強でも同じ考え方でいいですか。
基本は同じですが、期限が決まっているぶん量に寄せる時期が必ず来ます。そのときも、削っていいのは余白であって睡眠ではありません。直前期に睡眠を削ると、覚えたものが定着しないまま本番を迎えることになります。
質が上がったかどうかは、どう測りますか。
同じ作業にかかった時間で比べるのがおすすめです。同じ分量の作業が、先週と今週でどれくらい違ったか。体感で測ろうとすると、気分のいい日を質が高い日だと勘違いします。
締め切り直前はどうすればいいですか。
そこは1日目のモードでいいと思います。疲れてても関係ない、もうやるやつはやる、という日が必要な場面はあります。大事なのは、それが今日だけだと自分で分かっていることです。終わったあとに睡眠から戻してください。
まとめ
2日間やってみて分かったのは、二択ではないということでした。
- 量に振り切ると積み上がる。ただし翌日に残らない
- 質に振り切ると快適だが、仕事の量は足りなかった
- 休憩は50分から90分に1回。目と頭を使わないか、体を動かす
- 量と質は取り合いではない。片方を追うともう片方も上がる
量だけでもない、質だけでもない。両方を追いかけるから、長く見たときに理想の状態に近づくのだと思います。2日間の実際の様子は、動画で見られます。