勉強場所を選ぶなら、
避けたい条件は5つある
勉強場所はお気に入りのカフェか近くの図書館で、という方。これ実は1番危ないかもしれないんです。知らず知らずのうちに無駄な努力をしてるかもしれません。集中を奪う場所の条件は、だいたい共通しています。おすすめの場所を10個並べるより、避ける5つを覚えて引き算したほうが速いです。
| 避ける場所 | 何が起きるか | 対処 |
|---|---|---|
| 1. 静かすぎる場所 | 集中しすぎて20分から30分で疲れる | 20分から30分で区切るか、良い雑音を足す |
| 2. 勉強以外がすぐできる場所 | 注意が切り替わり続ける | 勉強しかできない範囲を決める |
| 3. 座りっぱなしになる場所 | 血の巡りが落ちて頭が重くなる | 立てる場所を選ぶか、休憩で動く |
| 4. 普段リラックスしている場所 | その場所が休む合図でなくなる | 休む場所と分ける |
| 5. 空気が悪い場所 | 眠くなる。周りにも引っぱられる | 換気する。人の様子で選ぶ |
カフェと図書館が危ないと書いたのは、この5つのうち複数に当たりやすいからです。行ってはいけないという話ではありません。どの条件で引っかかっているかが分かれば、同じ場所でも使い方を変えられます。
環境づくりでは、部屋の温度は25度がいいとか、光は青みがかった色がいいとか、細かい話がたくさんあります。どれも間違いではありません。ただ、そういう細かいところは僕みたいな生産性オタクだけがこだわっていればよくて、先に効くのは根本のほうです。場所を整えたあとの集中の入り方は、フロー状態の入り方と、僕が実践する3つの条件に書きました。
この記事は動画『【カフェはNG?】集中力を奪う"危険"な場所TOP5』をもとに構成しています。全編は13分です。
1. 静かすぎる場所。
無音だと20分から30分で集中が切れる
短い時間で集中したいなら、無音が1番です。図書館でもいいですし、部屋でノイズキャンセリングのイヤホンやイヤーマフを使うのもかなりいいです。僕も使っています。
ただし無音には弱点があって、集中しすぎるぶん20分から30分で疲れてきます。図書館は静かすぎて疲れるんだよな、という方がいますが、あれは静かすぎる環境で2、3時間ぶっ通しで集中して、疲れ切ってしまうのが理由の1つだと思います。静かすぎると逆に小さな物音が気になる、という方もいます。
だから、静かな場所を使うなら長さのほうを決めてください。僕が試してよかったのは、この2つの組み合わせです。
| 音の条件 | 1回の長さ |
|---|---|
| 無音(図書館、ノイズキャンセリング、イヤーマフ) | 20分から30分を1セッション |
| 良い雑音(環境音、ホワイトノイズ、自然音) | 60分から90分 |
良い雑音というのは、環境音やアンビエントサウンドと呼ばれるものです。いわゆるホワイトノイズや自然音も集中を助けてくれます。音楽は勉強中はやめたほうがいい、というのは本当にその通りだと思いますが、こういう音は例外です。
今まで音にこだわっていなかった方は、まずここから試してみてください。
この2つは、気分で組み合わせてもかまいません。20分で疲れる人が90分の予定を立てても、最初から守れない約束をしているだけです。最適なバランスは人によって違うので、自分に合うものを試しながら見つけてください。
2. 勉強以外がすぐできてしまう場所
2つ目は誘惑だらけの場所です。誘惑のない環境を作るというのは、分かっているのにできないことの上位に入ります。
目に見える場所にスマートフォンがある。ポケットの中にスマホが入っている。これだけでもう条件から外れています。
僕は、会話と勉強を同時にしているつもりでも、実際には会話と勉強をそれぞれ高速で切り替えてるだけだと考えています。切り替えるたびに疲れるので、勉強中は注意を向ける先を1つに絞ります。
僕は家で勉強する派だったので、集中している時間だけ聖域と呼ぶ範囲を作って、そこでは勉強以外をしないようにしていました。やっていたことは3つです。
- スマホの通知を切る。できれば部屋の外、手が届かないところに置く
- 勉強に関係ないものを、その範囲に置かない
- 休憩でスマホを触るときは、必ずその範囲から出る
スマホとの距離そのものをどう詰めるかは、ドーパミンデトックスのやり方のほうに書きました。
僕は部屋にベッドを置かなければいけない環境でした。そこでどうしたかというと、視野を工夫しました。視界の中に誘惑物が入らないように、集中したいときは目の前に一切映らない向きを作りました。
色の付いた四角がいくつも並んでいる中に、1つだけ違う色の四角が混ざっている画像です。どこに目線が行くかと言われたら、その1つですよね。同じグループの中に違うジャンルのものがあると、そこが浮き上がって見えて、注意が向きやすくなります。これを僕らは勉強中にやってしまっています。机の上に関係ないものが1つでもあると、そこに意識が向きます。
だから、置き場所は距離で決めてください。手の届くところに置いて我慢するのは、意志の勝負になるので分が悪いです。別の部屋に置く、鞄の底に入れる、家族に預ける。取りに行くのが面倒な距離まで離すところまでが手順です。
3. 座りっぱなしになる場所
3つ目は、座りっぱなしになる場所です。僕は立ちながらの学習をかなり強くおすすめしています。長く座っていると、僕は頭が重く感じるからです。
この点でカフェと図書館は不利です。立って作業できるスペースがほとんどありません。カフェの中で立って作業している人がいたら、なんだあいつってなりますよね。僕が家を勉強場所に選んだのは、この3つ目が大きな理由でした。
とはいえ、いきなりスタンディングデスクを買う必要はありません。休憩のときに動くだけでも違います。
- 図書館なら、休憩中は立ってトイレに行くか、その辺を散歩する
- 家なら、軽い筋トレを挟む
- 本を読むだけならステッパーを踏む、エアロバイクを漕ぐ
もっとこだわりたい方は、机と椅子の高さを見てください。身長に対する最適な高さというものがあります。僕はここにこだわりたかったので、スタンディングデスクを最適な高さに設定して、運動を取り入れる勉強法を毎日やっていました。効果を感じるまでに少し時間がかかるやり方なので、1回だけ試すつもりで入ってみてください。
いきなり1日中立つ必要もありません。まずは休憩のときだけ立つ、と決めてしまうのが入り口として現実的です。立つかどうかをその日の気分で決めると、やる気が出ない日からやらなくなります。
4. 普段リラックスしている場所
4つ目は、普段リラックスしている場所です。僕は場所と作業を結びつける感覚があるので、休む場所と勉強する場所を分けています。
よく言われるのがベッドの上です。ベッドで勉強すると、ベッドは寝る場所だという結びつきが崩れて、本来なら休むはずの場所で頭が起きてしまいます。僕も前に、軽くそうなったことがあります。
ただ、こちらのほうが大事だと思っているのですが、この性質は逆に使えます。特定の場所を勉強する場所だと脳に覚えさせられたら、そこへ行くだけでやる気スイッチがオンになって、集中できるようになります。駅前のスターバックスでは英語の勉強をする、という決め方は理に叶っています。
家から出られないときの区切り方
僕が家にこだわったのには、もう1つ理由があります。声に出して覚えたかったからです。机の上に人形を置いて、そいつに論点を説明する、というやり方で結果を出してきました。カフェではできません。だからこそ、家の中で集中する場所と休む場所を分ける工夫が必要でした。
やっていたのはこれです。
部屋の中でスタンディングデスクを置いている場所を、集中ゾーンとして決める。ここに入ったら勉強しかしない、と決める。下にマットを敷いて、目で見て分かるように区切っていた時期もありました。そして休憩は、必ずその外に出て取る。
場所でメリハリをつけるやり方は、いろんな人がすすめているのに、みんな面倒くさいからやりません。面倒くさいことにこそ効果があるものが隠れてたりする。場所と作業をちゃんと結びつけることを意識して勉強すると、僕の体感では生産性が2倍3倍に上がったと思います。
5. 空気が悪い場所
5つ目は空気が悪い場所です。ここには2つの意味があります。換気をしないことによる空気の悪さと、人が作り出す空気の悪さです。
1つ目は簡単で、換気をしてください。授業中にものすごく眠かったのに、先生が窓を開けた瞬間に眠気が飛んだ経験はないでしょうか。締め切った部屋にいると、それだけで眠くなります。まず換気から見直してみてください。
2つ目のほうが見落とされます。僕はこの影響をピアプレッシャーと呼んでいます。周りに集中している人が多い場所へ行くと、自分もやらなきゃという気持ちになります。逆に、ダラダラしている人が多い場所では引っぱられます。そもそも勉強している人がほとんどいない場所で、自分だけ勉強するのはおすすめしません。
逆もまた同じです。隣でお菓子を食べながらだらけている人がいたら、自分だけ頑張っているのもな、と引っぱられます。うるさい人がいるといった珍しいケースだけの話ではありません。食事が目的の人が多いファミレスのように、その場所に来ている人の目的が自分と違うと、注意が必要かもしれません。
では、どこで勉強するか
5つを引き算すると、行き先はだいたい絞れます。同じ場所でも、条件を満たしているかどうかで評価が変わります。
| 場所 | 引っかかりやすい条件 | こうすれば使える |
|---|---|---|
| 図書館 | 1(静かすぎる)、3(座りっぱなし) | 20分から30分で区切る。休憩ごとに立って歩く |
| カフェ | 3(座りっぱなし)、5(人の目的が違う) | 勉強している人が多い時間帯と席を選ぶ。長居しない |
| 自宅 | 2(誘惑)、4(休む場所と同じ) | 聖域を決める。休憩は必ずその外で取る |
| 自習室・コワーキング | 3(座りっぱなし) | 立てる席があるか先に見る。休憩で動く |
| ファミレス・フードコート | 5(人の目的が違う)、1(悪い雑音) | 環境音のイヤホンを足す。短時間だけにする |
どの時間帯にどれを使うかまで決めておくと、迷う時間がなくなります。1日の組み立て方は1日のスケジュールの立て方に書きました。
もう1つ、場所を選ぶときに抜けやすいのが移動時間です。おすすめの場所を紹介している記事は、たいてい着いてからの話しか書いていません。片道20分の自習室は、2時間しか取れない日には向きません。往復40分を引くと、実際に座れるのは1時間20分です。家で20分しか持たないなら移動する価値がありますが、家で1時間持つなら家のほうが進みます。
行き先は、その日に確保できる時間の長さで変わります。3時間以上取れる日は移動してでも環境を買いに行く、1時間しかない日は家の聖域で済ませる。場所は固定するものではなく、その日の持ち時間で選ぶものだと考えると、判断が速くなります。
よくある質問
毎回同じ場所でないと、集中ゾーンは作れませんか。
同じ場所に固定できなくても、机の上を片づける、スマホを離す、休憩では席を立つ、という開始と終了の合図をそろえれば使えます。僕は家ではマットで範囲を区切っていました。
出かける準備をしているうちに、行くのが面倒になってやめてしまいます。
行き先と持ち物を前の晩に決めてしまってください。当日に決めると、どこへ行くかを考える時点で1回判断が挟まり、そこでやめる理由が入ります。家に聖域を作ってあれば、出かけない日の逃げ場にもなります。
自習室やコワーキングにお金を払う価値はありますか。
5つのうち、自分がどこで引っかかっているかによります。誘惑(2つ目)と人の空気(5つ目)が原因なら、お金で解決できる部分が大きいです。静かすぎて疲れる(1つ目)や座りっぱなし(3つ目)が原因なら、場所を変えても同じことが起きます。
家族がいる家でも、聖域は作れますか。
部屋を1つ確保できなくても作れます。机の上だけを聖域にして、その上には勉強のもの以外を置かないという決め方でも働きます。大事なのは広さではなく、その範囲に入ったら何をするかが1つに決まっていることです。
環境音は、どれくらいの音量にすればいいですか。
周囲の物音を完全に消す必要はありません。勉強の邪魔にならない程度から始め、20分から30分で疲れるなら音量より先に休憩の長さを調整してください。
まとめ
勉強で集中できる場所を探す前に、避けたい環境を決めてください。
- 静かすぎる場所は、20分から30分で区切るか、良い雑音を足す
- 勉強以外がすぐできる場所は、勉強しかしない範囲を決める
- 座りっぱなしになる場所は、休憩で立って動く
- 普段リラックスしている場所と、勉強する場所は分ける
- 換気をする。周りの人の目的が自分と違う場所は避ける
もちろん、ここで書いたことが全員に当てはまるわけではありません。個人差があるので、自分でいいなと思ったところから試してみてください。
5つのうち、自分がどこで引っかかっているかが分かれば、行き先はだいたい決まります。聖域の作り方や視野の工夫は、動画のほうが詳しく話しています。